八木 第21稿

公平は僕のことをエピソードが多いと言ってくれた。
エピソードトークをするのではなく、エピソードトークをされる方で多いと言ってくれた。
考えてみれば、自分が面白い感じの人で入れるのは
先輩や相方や公平のような後輩がしゃべってくれるからである。
しゃべっているひとが面白いのにしゃべって貰ってるひとも面白いと思われる。
ある意味周りに面白い人がいると自分も面白いと思われるチャンスなのだ。
そう考えると面白い人の中にいるというのは重要である。
考えて見ればぼくの周りにはめっちゃ面白い人しかいない。
あまりにラッキーである。
ただ家に帰ればどうだろう。
嫁と三歳の息子と一歳の娘しかいない。
実質エピソードをしゃべれるのは嫁しかいない。
嫁にいっぱいしゃべって貰おうか。
近所の茶店でママ友を集めて。
近所でめっちゃ面白い人になる日も近いかもしれない。
嫁のエピソードトークに期待しよう。
嫁を迎えに行くと珈琲を飲んでいるママ友が僕のことを面白い感じの人として見ている。
嫁の実家エピソードトークが成功したのだ。
そんな場面を都合よく想像してしまうのである。

公平

たまたま入った喫茶店で
バイトらしき男の子がめっちゃ怒られてる。
何について怒られてるかわからないが
店長らしき男は切れまくってるし
バイトらしき男はふてくされまくってる。

「まあまあ店長落ち着いて何があったの」
「いやね、こいつが長渕の事
「筋肉フォーク筋肉フォーク」ってあんまりバカにするもんだから…。

色々想像してみたが
面白い答えをみつけられなさそうなので
珈琲を飲むことに専念した。




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