サバンナ八木 かやぶき君 293

権力闘争が如実になってきた。
北政所と小早川秀秋は、前田家の援護を受け、圧力を強める。
しかし、秀頼は天下人、秀頼の実子である。
石田三成には、それほど求心力はなかったが、秀吉の遺言状がここにきて、影響力が大きくなった。
そして何より大阪城の存在が大きかった。
難攻不落の城である。

あの城を見れば、どんな大名も怖気付くのであった。
淀君としては、焦る必要はなかった。
秀頼が成長して、一人前になって、求心力が高まればそれでいいのだから。
微妙なバランスで、時が過ぎていった。
そして大阪という街がどんどん栄えていくのであった。

公平

天神彩源平師匠というマジシャンのところにバイトにきたかやぶき君。

「マジシャンのアシスタント募集!」のネット広告でやって来た。あとから聞いたのだが応募してきたのはかやぶき君だけだったらしい。 こんな面白そうなバイトなのにみんななぜこないのか?不思議におもっていたが理由はすぐにわかった。

バイトの話を友人の裕美にしたら

「あぁその人知ってるよ!人体切断のマジックでアシスタントから訴えられてる人でしょ?」

「えっ?なんで訴えられてるの?」

「なんか その人のマジックって本当に種も仕掛けもないんだって。で練習の時に身体を固定されて本当にチェーンソーで切ろうとしてきたんだって。」

「えっ?でもマジックは成功するんでしょ?」

「いや、そのマジックっていうのは切った後に「本当は切れてませんでした」じゃなくて「切れてるんだけど痛くないですよ」ってマジックなんだって」

「バイト行くって行くって言ったけど行かないみたいなマジックあるかな?できたらお金だけもらえて」