サバンナ八木 かやぶき君 277

サバンナ八木 かやぶき君 277

交渉により、外堀を埋められることになった。
天下人の息子の家臣達も二つの勢力に分かれていた。
城に籠城して長期戦で相手の攻め疲れを待つ勢力と、うってでて、東からの武将をいれさぜず西と東に分断させようとする勢力があった。
籠城していてもこっちが勝つことはない、それならばうって出て野戦に持ち込めば、勝つ可能性がある、そっちにかけようという勢力もあった。
ただ籠城しようという勢力に押しきられる感じになっていた。

公平

「今からくる少年にお団子をもらうことで君の人生が大きく変わる」

昨日道端でかやぶき頭の占い師にこんなことを言われた。
飼い主の所からカミナリにびっくりして飛び出てきてしまった。
帰り道がわからなくなってプラプラ歩いて3日。
道を聞こうとも住所も解らない。
道で店を広げていたかやぶきの占い師。
不思議とその言葉はすっと入ってきた。

振り返ると向こうから
下田歌劇団ばりに派手な衣装の少年が歩いてきた。
声を本当にかけるべきか?
なんであんな派手な衣装なんだ?
本当に大丈夫なのか?
色々考えていったん 彼とすれ違い
通り過ぎてしまった。
少年は一人でなにかブツブツしやべっているようにも思えた。
しばらく彼の後をつけた。

するとくるりと少年は振り返り
「あれ?きびだんご狙ってる」
「いや、良かったら1個ほしいなぁと思って」
「いいけどさぁ、じゃあちょっとだけついて来てくれる?」
「あっ。はい」

鬼が島に鬼と戦いに行くと聞いたのは
それから3日後。

同じ日にさると雉も同じようにきびだんごで釣られてついてきた。
そして同じように聞かされてびっくりしてた。

「どうする?いつ逃げる?」