かやぶき君 49

かやぶき君 49

オーナーさんに聞いてみる。
どうやったら株で勝てるんですか?
オーナーさんは答えてくれた。
勝つという概念が難しい。
勝つということは、そこで終わるという意味になる。
勝つということがあればやめる時にしか判断できない。
要するに続けている以上、勝ったことにはならないという理論なのである。
そうなると全体のバランスということになってくる。
つまり1000万円持っていたとして、これを円で持っていると、それだけで為替に置いて価値が変動していることになる。
なので500万を円、500万をドルで持つことでバランスをとる方が安定するという理論なんだよ。
オーナーさんは手をシーソーにして語られた。
肘が少し痛そうだった。

公平 

結局
北海道にてかやぶき君たちは
びっくりドンキーに入った。

「普通サッポロに来たらラーメン食べるじゃん」
という義男の言葉の意味がかやぶき君にはわからない。

「じゃあ サッポロに住んでる人はラーメンしか食わないのか?」

「そういうことじゃない。名物を食べるというのが
何となくの楽しみというかしきたりというか
郷に入ってはなんとかって言うじゃん」

「だったらなおさらその土地の人が
普段食べてるものを食べようぜ。
ほら、びっくりドンキーはこんなに流行ってる。」

「いや、ここにきて、びっくりドンキーで
番号札持たされて待ってる俺らってどうよ?」

「せめてさ、地元のハンバーグ屋さん行こうぜ」

「さっき調べたよ。一番近いところで駅2つ先だよ
だいぶ遠いよ」

「おれら、今日九州から来てるんだぜ?
たかだか駅2つぐらい…」

「そこぐるなびの評価2.3だったんだよね」

「頑固」と陰で呼ばれているかやぶき君。
でも、友達は多いほう。