サバンナ八木 かやぶき君 18

かやぶき君 18

流れ星をに見ていた。波の音が聞こえる。
かやぶき君、思い切って言ってみる。
「彩月さんのこと好きです」
少し間があった。
かっこ
「ありがとう」
この、ありがとうはどのように受け止めればいいのだろう。
この、ありがとうほど曖昧な言葉はないのである。
決して付き合えるわけではないのである。
ここで付き合ってといえば、断られるかもしれない。
どうするべきか。
肩を抱き寄せることにした。
そして、そっと唇にキスをした。

公平

コンビニのバイトをしだして2年目になるかやぶき君には
半年先に入った真島という先輩がいた。
真島は簡単にいうといい奴だけどバカだ。
仕事はとてもまじめで、きっちりしている。
かやぶき君もそんなところは尊敬していた。

ある日、真島は店長に相談した。
「自分は店長に「真島」と呼ばれています。
からあげ君とかやぶき君は、君づけで呼ばれています。
僕も君付けでよんでくれませんか」

次の日から真島はみんなから真島君と呼ばれるようになった。
かやぶき君は後輩なので
「真島君さん」と呼んでいる。

自分に後輩ができた時
おれは「さん」付けなくていいよ」と
言ってあげれる男になろうと
かやぶき君は思った。