サバンナ八木 かやぶき君 314
サバンナ八木 かやぶき君 314
名古屋豊臣のこの作戦は見事に成功した。
やはり、周りは次の権力者に気を使うのだ。
豪商も、次の権力者に対してよってくるのであった。
そして、豪商は潤沢な資金を提供してきた。
貰いすぎではないかというぐらい提供してきた。
受け取ってしまえば、やはり、擁護しないわけにはいかない。
甲冑や城の増築など、行政で買うものは、その豪商を利用することになった。
そして五丸財閥の核となるものが出来上がっていったのである。
公平
「そんなこともあるよな」
かやぶき君はつぶやいて夕焼けで赤く染まった空を見上げた。 横にいた僕はなんて声をかけていいかわからずそのまま同じ方向の空を見た。
「人生山あり谷ありなんてうまく言ったもんだな。ちょっとうれしいことがあったらすぐ悪い事がある」
かやぶき君は僕の方をむいた。その目は涙目だった。
「なんかあったか?」無理に言わなくてもいいんだぜと続けたかったがそれは心の中で思った。
かやぶき君はひとつため息をついて話し出した。
「ありがとう。実は…。通い詰めていた風俗嬢が風俗やめるってさ」
えっ?で何の涙??