サバンナ八木 かやぶき君 263

サバンナ八木 かやぶき君 263

天下人は、そして、亡くなった。
遺言通り、幼い息子を盛り立てるように、五人の武将が政治を行うごとになった。
それぞれの担当があった。
城をしっかり守り兵力の部隊をまとめる役割。
年貢をしっかり徴収して管理する役割。
川や橋をしっかり管理したり、作る役割。
全国の大名と、やりとりをする役割。
儀式を仕切る役割。
このように、国を治めるにあたり必要な役割を五人で、分け合い担当するのであった。

公平 

私は目を開けた。
ベッドで寝ていた。
昨日の記憶をたどる。「えっ?」
びっくりして起き上がりあたりを見回す。
「病院?」
ベット脇のイスに
かやぶき頭の怪獣?が座っていた。
「あぁ気が付いた!」
こっちをみて微笑んだ。

私はそこで気が付いた。
そしてまた設定に戻る。

「あの~?」
「あっちょっとまって看護婦さん呼ぶね」

そう言ってかやぶき男の怪獣は私の頭の上のボタンを押した。
「あの?これ?どういう事ですか?」
まったく記憶がない。
当然である。なにもなかったのだから。

これは夢の中で違うシュチュエーションを味わえる最近人気のサービス。
友人のまなに紹介されて体験会にやってきた。
しかしリアルというか、まったく今の所違和感がない。
ここは乗っかって演じたい。

「あの、私なんでここに寝てるんですかね?」

かやぶき頭の怪獣は少し困惑した感じで答えた。

「ここは夢の中です。事故に遭って何日か眠って目覚めたらベッドだったという設定です。」

あぁそれは全部言うてまうんやな