サバンナ八木 かやぶき君 195

サバンナ八木 かやぶき君 195

テストリーのパチンコ生活は続く。
そして、周りからあいつは強いとなった。
月に100万ぐらい勝ちゃん続けた。
他のパチンカーとテストリーの決定的な違い。
それは大負けしないことであった。
負けてもかすり傷で終わらすのである。
勝った時は手加減せずに出せるだけ出すのである。
スロットの中で一つの目標とされる万枚、一枚20円の等価交換なら20万円、勝つ時は万枚以上買っていた。
負けはかすり傷、勝つ時は万枚、トータルでしっかり勝つのであった。

公平

昨日もそうだったが
今日も同じく何も手につかない。
いよいよ明日が初ライブ本番だからだ。

かやぶき君は
気持ちを切り替えるため朝からシャワーを浴びた。
「今ここでこんなに緊張していても
明日何かが変わるわけではないし」
自分に言い聞かせるのだが
手は震えっぱなしだ。

歩くにも右手と右足が同時にでてしまう。
自分の家のトイレの場所を一瞬忘れる。
お箸でつまんだ玉子焼きを
どこにもってもっていったらいいかわからなくなる。
蓋してあるトイレに座ってしまう。
かやぶき君の緊張は極限まで来ていた。

そしてイヨイヨかと思う出来事は
その初ライブ。
明後日行われるという事実だ。