サバンナ八木 かやぶき君 177

サバンナ八木 かやぶき君 177

一軒家、掃除をだいぶした。
まだまだ綺麗になっていないが、あとは住みながらしよう。
近くにコンビニがないから、車で20分ぐらいかけてスーパーに買い出しである。
そこで必要なものを買いだめである。
そして、家の隣にある畑の整備である。
まずは土を掘り起こして、柔らかくする必要があった。
耕耘機で掘り起こしていく。
いい感じの土がでてきた。
時には、土の中でおやすみしていた虫が、急に起こされていた。

公平  

かやぶき君はバイクに引きずられていた。

銀行で通帳記入をすることが趣味のかやぶき君は
いつものように通帳記入だけをしてATMを出た所だった。

リュックを片方だけかけて歩いていたら
急にリュックが斜め後ろに引っ張られた。

「ひったくりだ!」

瞬時に気が付いたかその時には遅かった。
そのままカバンを盗られてしまえば、まだマシだったかもしれない。
カバンのフックがちょうどかやぶき君の軒あたりの出っ張りにひっかかり
そのままかやぶき君ごと犯人がバイクを走らせたのだ。

ちょうど左腕だけを引っ張られてる格好で引きづられた。
その間、痛さはもちろんあったが頭は意外と冷静だった。

300m引きずられたあたりで
犯人はさすがに断念したようで
カバンを放し逃げて行った。

その後ろ姿を見ていると
次の交差点でバイクは車にはねられた。

ひったくり失敗後
信号無視で車にはねられたバイク。

完全に自業自得なのだが
現場にいた人たちは
かやぶき君のなんらかのパワーではないのか?
噂した。

~~

そんな事を想像しながら
今なおバイクに引きずられているかやぶき君。

バイクの荷台部分にカバンの一部がひっかかっている状態で
犯人も諦めて放したいけど離せない。
重いのでスピードもでない。

ついに犯人はバイクを諦めて
走って逃げて行った。