サバンナ八木 かやぶき君 117

サバンナ八木 かやぶき君 117

新しい経済圏の中心、そこに金融機関を置くことした。Gcoinを基軸通貨にしている。
そこに、仮想通貨取引所と、銀行を併設することにした。
そして、証券会社である。
これをぎゅっと集めることにした。
そして、そこから、少し離れた場所にエンターテイメントの街をつくることした。
映画製作の中心である。
スポーツ、音楽、役者、エンターテイナーやアスリートが集まる街になるのである。
本社がある場所とエンターテイメントの街ではだいぶ雰囲気が違うのであった。

公平 

かやぶき君は怖がりだ。
昔幽霊がかやぶき君のところに出ていった際
かやぶき君があまりに怖がるから
幽霊は
かやぶき君にいい事を教えてあげた。

「幽霊を怖くなくす方法はいくつかある。
ひとつは、甘い匂いを嗅いでおく
もうひとつは、甘い物を食べておく
あとは目の上に冷たいものを乗せておくことだ」

「でも目の上に冷たい物を置いたら
そもそも見えないね。」

それから2人は
甘いキャンディをなめながら会うようになった。
長い付き合いだ。
40年ぐらいになる。
かやぶき君は
見た目全然変わらないが
幽霊も全然かわらない。

幽霊は幽霊になった理由も忘れてしまった。
いつからかキャンデーは幽霊が持参するようになった。

「歯ブラシした後だし…」と
断られる時もあった。
「ダイエットをしてるから…」と
しばらく会えない時期もあった。
産まれかわるタイミングもあった。

「キャンデーもういらないよ。」

幽霊は少し戸惑った。
その表情を見てかやぶき君は少し慌てて訂正した。

「あっ…あのもう怖くないし。ずいぶん前から」