サバンナ八木 かやぶき君 101

サバンナ八木 かやぶき君 101

賭場で暴れた男は、仲間を連れて復讐をしにきたのである。
暴れた男は、街の愚連隊のメンバーだったのである。
兄貴は賭場を開く老舗の団体である。
本物に向かって、蹴り上げたのである。
そして、ペンチを持ってきた。
そのペンチで兄貴の爪を引っ張りだしたのである。
謝れや。
兄貴はギャーと言いながらも謝らない。
愚連隊も引くに引けないのだろう。
さらに続ける。
兄貴も謝ればこの世界で生きていけない。
壮絶である。
次の瞬間、パーンと乾いた銃声が響いた。

公平

今回の怪獣オリンピックから正式種目に採用となった
「動かない」

3分間いかに動かないかを競う。
中には木やコンクリートなどに姿を変えてしまう怪獣もいるが
前にあるボタンが3分間に何回か光り
これを光ってから1秒以内にボタンを押さないと失格になるので
おちおち変身出来ない。

日本の代表怪獣としてこの競技に出場するかやぶき君。
世界選手権では4連覇中で
今回の怪獣オリンピックでも期待されている。

怪獣オリンピックを2週間後に控え
かやぶき君のところにも
雑誌やTVの取材が良く来るようになった。

「かやぶき選手は休日どんなふうに過ごしてらっしゃるんですか?」
「僕の場合、練習や試合がない時はトヨラディをしています。
頭がとてもすっきりするので、ハマってます」

「トヨラディ?…ってなんですか?」

「トヨラディとは、モンシャクティブと同じようなものです。
身体をユーランの状態にして マンガスを食べるんです」

「えっ?マンガスって何ですか?」

「あぁマンガスなら今持ってますよ」

大きめのリュックを持って来てもらって
中をゴソゴソし始めたかやぶき君。

「これがマンガスです」

リックからマンガスを取り出し
得意げだ。

「これがマンガスですか!!
私初めて見ました!こんなの何処に売ってるんですか?」

「いや、マンガスは自分で作るんです」

「えっ?これつくれるんですか?」