八木 第116稿

ドキドキ感。
トーク番組に出た。
ひな壇の二列目に座っていた。
前列の役者さんのトークで盛り上がっている。
やばい、はねすぎている。
もうその話だけで10分は続いている。
そこにかぶせて話に入っていく。
自分は入ろうとするが、後列でタイミングをのがす。
次に入ろうとすると話しの流れが変わっている。
収録して1時間が経過した。
僕はまだまだ一言も話してない。
これはやばい。
背中に汗をかきだしている。
一言も話してないのに喉がカラカラだ。
愛方が話し出した。
何とか喋ってる感を出そうと体を引っ付けるがモニターを見ると相方のワンショットだ。
最後のテーマにいっている。
何とか入ろうと隙を伺う。
腰が席から離れ空気椅子状態だ。
オッケーです。
スタッフの声が残酷にも終了を告げた。
一言も喋ってない。
ピンマイクを外すときめっちゃ恥ずかしい。
タクシーを見送って貰う。
あまりに苦い思い出である。
ドキドキ感たら半端なかった。

公平

今年は日焼けをした。
思った以上に畑やら海やら川やら行った。
目の下から頬骨の部分だけやたらドスぐろい。
首から下も真っ白ではない。
腹は出ている。
夕方はもう涼しい。
この時期の夕方の茜空は、色々考え事をするのには
いい時間帯だ。
「あれ?あの書類どこにやったっけ?」
「あっ!折り返しの電話し忘れてるな」
「振り込み今日までじゃなかったか?」
5秒ぐらいみたらそわそわする。




  

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