サバンナ八木 かやぶき君 191

サバンナ八木 かやぶき君 191

小説を書く上で、人それぞれの書き方のパターンというのがあるだろう。
同じ作家でも作品によって書き方はかわるだろう。
物語の最後は決めずに主人公が意思を持ち、作家すらわからない展開になっていくことがあるかもしれない。
主人公とはもう一人の自分である。
普段は温厚で穏やかな人も、実は奥底にもう一人の自分がいて、その自分が出てくるのだ。
普段はそのもう一つの自分を温厚な自分がおさえてるのだ。
それが小説になり、主人公になり意思を持ち動き出すのである。
意思を持ち動き出すともう、作家本人ですらストップがきかないのだ。

公平 

ついにUFOを見る事ができたかやぶき君。
youtubeにアップしてみたが
「うそつけよ」とか
「合成だろ」とか
心ないコメントばかりだ。

はじめは信じてもらいたいと思っていたが
「あれ?なんでこいつらに信じてもらう必要があるんだろう?」
と考えがかわり
youtubeの動画を削除した。

それからというもの
出てきてほしいタイミングでUFOが出てくるようになった。
最近のかやぶき君はUFOと会話ができるようになった。
「なんで僕は会話ができるようになったの?」と聞くと
「いや、本来みんなそのチャンネルをもってるんだけど
そのチャンネルに合わせようとしないんだ」という。
「チャンネルの合わせ方があるの?」と聞くと
「特別あるわけではないが、でもそれを知ってどうするんだ?」

「いや、誰かに教えてあげようと思って」
「なんで教える必要があるんだ?」

かやぶき君は少し考えて答えた。

「まぁ 必要ないか」